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2009年08月30日

17.決断(3)


「テスト合格はもとより、たった1年でレースでの結果を出さなきゃいけないって事らしいですよ・・・。」
「俺たちの仕事の範疇は超えてるぞ。」さすがに柿崎も天井を見上げてしまった。
「とりあえずテストまでは休暇扱いでいいでしょう。その先のことは、いま考えても仕方ないですよ。」長谷がフォローした。
 新田が受け取った電話口で、田村は、
「今週末、テストを受けてもらえませんか?英国のF3チームなんですけど、今シーズン限りで看板を下ろすって言ってるんですよ。オーナーが高齢で、メカニックたちも年配ばかり。いま走っている若手ドライバー二人とも、来シーズンはステップアップしてGP2に乗ることが決まってるそうなんです。それで、もしも金とドライバーを用意できるなら、あと1年はメカニックと設備全てを貸し出しても良いって言ってるんです。」と、矢継ぎ早に話し続けた。
「金に関しては私の会社から回せます。とりあえず1年分しか約束できませんけどね。来年のシーズン次第で全てが決まります。もちろん今回のテストで、チームが新田さんを認めたら・・・の話ですけど。」
 F3。F1への最短ルートに、レース経験が無いどころか、国内A級ライセンスをつい最近取得したばかりの人間がチャレンジできるチャンスが転がってきた・・・。
 だが、一度足を踏み込んでしまったら・・・。
 田村は提示された年間予算5000万円を必死でかき集めたらしい。FJ1600に資金提供してくれているスポンサーだけでなく新たな会社にも売り込み、「ヨーロッパF3までステップアップできるレーシングスクール」として事業拡大できる最良のチャンスだと説得したと言った。
 田村の熱意と、これまでの実績を知っている多くの企業が少しずつ資金を提供してくれた。もちろん、田村にとっても大きな博打に打って出る心情だろう。


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posted by 北乃 道晴 at 17:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 17.決断 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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