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2009年08月24日

14.画策(1)


「柿さん、準備できましたよ。」事務所で電話中の柿崎に、長谷がガレージ側のドアから顔を出して声をかけた。
 柿崎は大きく頷いて、電話の相手との話を続けた。
 長谷が1人でガレージ前の駐車場に戻ってくると、「柿さんは?」とノブとケイゴが尋ねた。二人の周りには他に、ジン、モトハル、新田、ミチハルらも集まっていた。
「電話が済んだら来るよ。他の奴らは?」長谷がノブに聞いた。
「ほら、みんなも来ましたよ。」長谷が振り返ると、ガレージから続々とメンバーが駐車場へ出てきた。
 ちょうどそのとき、「悪い悪い!」と、柿崎もジョギング慣れした軽快な早足で、事務所から駆けつけた。
「ご注文の品ですよ、柿さん。」もったいぶった様子でケイゴが足元に視線を移した。
 全員の視線の先には、2台のレーシングカートが並べられていた。
 1台は見慣れたレーシングカートだが、もう1台はバッテリーがしーとの両脇に積み込まれている。
「やっぱり見た目にも違うな。」長谷がしげしげと見つめている。


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14.画策(2)


「どう?やっぱり重いか?」柿崎がノブに尋ねた。
「一番軽い米国製のディープサイクル・バッテリーを使ったんですけどねぇ。何せ4本使ってますから・・・。それとモーターの重量もバカにならないんですよ。」悔しそうにノブが答えた。
「規格は満足してんの?」モトハルがケイゴに聞いた。
 電気系が得意なケイゴが、
「JAF電気自動車国内競技車両のEV−K−1と、日本EVクラブの車両規定を満たすようにしてある。」と答えた。
「モーターが高いよなぁ・・・。」柿崎が不満そうに言ったが、「とにかく、動かしてみようか。」とケイゴを見た。
 簡単なレクチャーをしながら、バッテリーを載せたカートにケイゴが乗り込んだ。
「もう、この状態でスタンバイしてるんだ。アクセルを踏めば直ぐに走り出せる。」そう言うと、ソロソロっと電動レーシング・カートが動き始めた。
「静かだなぁ。」


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posted by 北乃 道晴 at 12:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 14.画策 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

14.画策(3)


「どのくらいスピード出るんだ?」
 メンバーが、運転しているケイゴに次々と意見、質問を投げかける。
「このくらいのストレートだと・・・。」と、ケイゴが駐車場の一番長い空きスペースを使ってめいっぱい加速して見せた。おおよそ30mくらいの直線だったが、誰もが想像していたよりも力強い加速だった。
「こいつと比べてみたくなるな。」ジンがエンジンタイプのレーシングカートを眺めながら言った。
「正直なところ、パワー、重量の両方で見ても、エンジンタイプの方が速いよ。設計上しかたないんだけどね。」ノブが答えた。
「ノブ、これをあと4台作ってくれよ。たしかモーター5個、買ったよな?」柿崎が言った。
「ええ、直ぐやりますよ。今週末にでも早速、どこかへ持って行きます?」ノブが嬉しそうに言った。
「週末は無理だろうな。平日を利用して、全員でテストしてみよう。来週、どこか休日作れそうかな?」柿崎が長谷を見た。
「中途半端だけど、水曜なら何とかガレージは閉めれるかな。夜戻って来て、仕事することになるかもしれないけど。」と長谷が笑った。
「よし、じゃ来週の水曜に走れそうな場所を探してみるよ。」柿崎がすぐさま事務所に戻って行った。


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posted by 北乃 道晴 at 17:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 14.画策 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする




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