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2009年09月01日

18.挑戦(10)


 2速、3速とシフトが上がって行くにつれて、今度は小さなコーナーが難しくなっていく。
 エンストするのでは・・・と言うほどエンジン回転が下がり、息苦しそうな排気音を出しながらコーナー出口を加速していく。
 シーケンシャルシフト6速全てのタイムアタックを終えて2台がピットに戻ってくると、すぐさま次のテスト内容が伝えられた。
「最初の10周はコース左側の縁石に触れたまま、次の10周はコース右側の縁石に触れたままタイムアタックしてくれ。シフトは自由に使っていいが、レブリミットは当然6500rpm。注意してくれ。」
 そして2台が再びコースインして行った。
 決められたライン上で、必死でベストラップを更新し続ける。
 基本操作を極度に繊細に行うこと、そして、走りながら常に新しいアイデアを生み出してチャレンジすることが要求された。
 ピットで待つ田村は、オーナーやマネージャー達の表情を何度も伺っていたが、テストの出来の良し悪しを汲み取ることは出来なかった。
 トータル20周のタイムアタックを終えて、2台が再びピットに戻って来た。
 休む間もなく、「最後に2台でバトルをしてもらう。最初の10周は1号車が先頭でスタート、次の10周は2号車が先頭でスタート。クラッシュしないよう気をつけてくれよ。」ワッツが事務的に新田とインド人ドライバーの二人に伝えた。


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18.挑戦(11)


『最後か・・・。』疲労だけは感じながらも、手ごたえを全く感じられないことに新田は焦りを感じていた。
 1号車のインド人ドライバーが先頭に付いて、1回目のバトルが始まった。が、その速さの違いは明らかだった。後半に何とか巻き返したものの、ホームストレート1本分の差を開けられて1回目のバトルが終了した。
『さすがに速い・・・。』新田はヘルメットの中で舌打ちした。
 ピットからは無線で2回目のバトルにそのまま入るよう指示が出された。
 インド人ドライバーが大きく減速して、新田の後ろに付く。
 次の周のスタートラインを通過した直後から2回目のバトルが始まった。
『あいつ、コーナー出口のスピードがめちゃくちゃ速かったな・・・。』新田は1回目のバトルでインド人ドライバーが見せた走り方を思い出していた。
 そして、新田はブレーキングを早めに完了させて素早く方向転換し、立ち上がり加速を重視した走りを試し始めた。
「頼むから、追突するなよ・・・。」
 新田はインド人ドライバーがブレーキング競争で一気に勝負をかけてくると予想していた。実際何度も新田の横に飛び込んでくるが、意外にもコーナー進入で新田の前に踊り出すことが出来ず、立ち上がりで新田が僅かに競り勝つラップが続いた。
 が、8周目にいよいよ強引にコーナーイン側へ1号車が割り込んで来た。


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2009年09月02日

18.挑戦(12)


「くっ!」新田はさらに早くブレーキングを終わらせて一気にマシンの方向を転換させた。
 そしてそのままコーナー出口に向けて最大加速を始める。
 しかし、インド人ドライバーの絶妙なブロックによって行く手を阻まれた。
 そのまま新田は1号車の後塵を拝され続け、全てのテストが終了した。
「お疲れ。とにかく着替えてからオフィスに来てくれ。シャワーでも浴びて・・・そうだな、30分後にオフィスに集合ということにしよう。」ピットに戻った二人のドライバーに指示すると、ワッツはオーナーのロンバルディが座っている車椅子を押してガレージを出て行った。
 田村も新田にかける言葉を見つけられないまま、ワッツと一緒にオフィスへと向かって行った。


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posted by 北乃 道晴 at 08:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 18.挑戦 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする




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