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2009年10月17日

36.永遠の日常(13)


 柿崎はコースの下へ向かってストックを大きく振り回し、同時に携帯で、
「吉森、タイム頼むな。」と指示を出した。
「年功序列でいいの?スタート。」新田がニヤニヤして言うと、
「なに言ってんだよ、若い順。お前、だんだんずるくなって無いか?」と柿崎が呆れたように答えた。
 アマチュアレベルでは大した影響は出ないが、アルペンスキーはコースが整っているうちに滑るのが断然有利だ。
 小4、小6、中1の子供たちの順に次々とスタートして行き、新田が最後にスタートの順を迎えた。
 柿崎が携帯を新田の耳に当てると、ゴールの吉森から、
「じゃ行くぞ、3、2、1、GO!」と掛け声が飛んできた。
 その瞬間、飛び出すように新田がスタートを切った。


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posted by 北乃 道晴 at 12:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 36.永遠の日常 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

36.永遠の日常(14)


 ポールは全部で30本。
 5旗門目を通過した頃、
「あれ・・・?」
「さっきと違わねぇ?」と、子供達が気付いた。
 あっという間にゴールした新田を横目に、子供達はタイムを計っていた吉森の元へ駆け寄った。
「2秒!?」
 小6の少年が出したベストタイムより、新田のタイムは速かった。
 ゴール後、
「足痛てー!」と雪の上に転がってぜぇぜぇしている新田を見つめると、子供達は再びリフト乗り場へと駆け下りて行った。
 3人の少年達はその後10本ほどタイムアタックを繰り返した。
 しかしとうとう、誰も新田のタイムを破ることは出来なかった。


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posted by 北乃 道晴 at 19:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 36.永遠の日常 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

36.永遠の日常(15)


「大人気ないな・・・。それにしてもまだ滑れるもんなんだな。」柿崎がゴール付近の雪の上に座り込んでいる新田を見下ろして笑った。
「いやぁ。ポールも板も、何もかも、昔とはずいぶん違うんだね。これ以上はムリ、ムリ。」新田が息苦しそうに答えた。
 3人の少年達は残る時間をのんびりとスキーに興じ、新田ら大人たちはすぐに音を上げてレストハウスへと引き上げて行った。
「子供って本当に疲れ知らずだな・・・。」
 新田は、滑り降りて来ると休むことなくリフトに向かう3人の少年たちの姿を見ていた。
 スキーブーツを脱ぎ、のんびりとコーヒーをすする大人たち。
「お前でもきついか?」吉森が新田を冷やかした。
「普段は車に座ってる仕事ですからね。勝手が全然違いますよ。」
 新田の言葉を聞いてモトハルは、
「なんだかF1ドライバーの凄いイメージが影を潜めちまうなぁ。」と足を痛そうにさすった。


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posted by 北乃 道晴 at 21:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 36.永遠の日常 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする




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